理事長あいさつ
この度、NPO法人 感染制御大分ネットワーク(Infection Control Oita Network , ICON: アイコン)を設立いたしました。
近年、人類はSARS(サーズ)、高病原性鳥インフルエンザや薬剤耐性菌感染症による病院感染など未曾有の感染症の脅威に曝されています。この法人は、大分県民がこれらの感染症の恐怖から逃れ、安心して生活ができるよう、感染症に関する高等な技術や正確な情報提供を行うとともに、医療研究者の臨床研究事業や研究開発支援、教育・啓蒙活動を通じた医療従事者の育成、および医療機関の病院感染対策支援等を行い、感染症発症の抑止・早期診断・適切な治療と予防に寄与することを目的としています。
従来の感染症対策は、病院単位あるいは小規模の地域単位で行われてきましたが、接触感染・飛沫感染・空気感染で拡散していく感染症を制御することは到底不可能であります。大分県の各地域・各施設間のネットワークを通じて情報を共有し、共通の認識の元、大規模集団で迅速な対策をとることが不可欠であります。そのネットワークの中心的存在に、当NPO法人の主な役割・位置付けがあると思っております。また、県の感染対策事業への共同参加等も協力して行っていきたいと考えております。
大分県民の皆様や医療従事者、医療施設の皆様におかれましては当NPO法人の設立趣旨にご理解をいただき、今後の活動にご協力、ご参加を賜れば幸いでございます。

理事長
門田 淳一
大分大学医学部
呼吸器・感染症内科学講座 教授